オダラン会場とガムラン<2016年12月>

offering31/12/16
こんにちは。年末年始のバリ島滞在、12月31日の続きです。
この日、師匠のバンジャール(集落)のお寺でオダラン(周年祭)が行われ、
私たちも師匠一家と一緒に、正装でお寺に行った。
お寺や集会所は華やかに飾られ、台の上には供物がずらりと並べられている。
果物や菓子などを何段にも重ねたこの大きな供物はグボガンと呼ばれる。
オダランが終わると、それぞれ家庭に持ち帰り、家族でお下がりをいただくのだ。
色とりどりの果物、カラフルなお菓子、ヤシの葉の飾りがとてもきれいで、
これだけの数が並ぶと壮観だ。

午後6時半を過ぎた頃、ガムラン演奏が始まった。
演奏はバンジャールのチームで、もちろん師匠一家の男性陣も入る。
メンバーは最初のうちは全員揃ってなくて、いる人たちで始めてしまう。
仕事や家の都合などあるのだろう、後から次々とメンバーが到着し、
空いた楽器の前に入り、演奏に参加していく。
gambelan31/12/16
この時のガムランは、全体で30人ほどの編成のゴン・クビャールで、
楽器はバンジャール所有のものだ。
最初は舞踊なしで、ルランバタンという古い形式の曲を演奏する。
手前の男性が主旋律のトロンポン、奥で並んでやっているのはレヨンだ。
どちらも鍋蓋のような小型ゴングを横に並べた楽器で、両手のバチで叩くが、
トロンポンはソロで、レヨンは4人で演奏する。
トロンポンやレヨンはわりとベテランの人が担当してることが多いが、
ガンサなどは、小中学生くらいの子供も入っている。
担当楽器は常に固定というわけでなく、複数の楽器をこなす人も多いので、
その時々で、適当に空いてる楽器を演奏ということもよくあるようだ。

バンジャールのガムランチームは、定期的に、また祭礼前には集中して
集会所に集まって練習する。
ガムランを習いたい地域の子も、そこで教えてもらったり、練習したりして、
やがてメンバーに加わっていく。
オダランの時は各年齢混ざったメンバーだけど、師匠のバンジャールの場合、
子供だけのチームや、若者だけのチームもある。
長男くんも時々、夜遅くまで若者チームの練習に行ったりしている。
(※伝統的にガムラン演奏は男性の役割だったが、近年は州政府の奨励もあって、あちこちで女性チームも編成されているようだ。近くの地域には、女性だけのガムランチームもあるらしい)
ともあれ、寺院祭礼や様々な儀礼に欠かせない伝統音楽ガムランだが、
地域に大勢の担い手がいて、受け継がれているのは素晴らしいなといつも思う。

ガムランや舞踊など芸能に携わる人は、祭礼や儀礼で芸能を神々に奉納して、
”Ngayahンガヤー(無償の宗教奉仕)”ができる、ということが何よりの喜びだそうだ。
”ンガヤー”の形はいろいろあって、オダランの場合も、供物作りや会場の準備、
力仕事、料理作り、お茶出し、手配や連絡調整など全てがそれに当たる。
もちろん、各家庭で必ず何かに参加することが義務なので、大変だと思うけど、
それが地域の深いつながりとなっている。
住んでなくて、見るだけの気楽な立場の私にはわかっていないことも多い。
そんな私が偉そうに語れないけど、地域でそれぞれができる”ンガヤー”に参加することは、
どの人にとっても心の中で深い喜びとなり、日々の生活を支えているように思われる。


さて、祭事の料理作りは男性の仕事になることが多いようで、この時も、
集会所の別の一角で、バビグリン(子豚丸焼き)の解体作業が行われていた。
babi guling31/12/16
写真を撮らせてくださいと言うと、手を止めて、見えやすいようにしてくれた。
丸太を切った形のまな板で、バビグリンの各部位の肉を、
食べやすいよう細かく刻んでいるところだった。
これは後で、ガムランチームなどへの振る舞いになったようだ。

やがて、家族や友達と遊びながら待っていた踊り子ちゃんたちに召集がかかった。
奉納舞踊タイムが始まるようだ。
stage31/12/16
供物台の横に、きらびやかな門とカーテンが設置されていて、
そこから踊り子たちが出てくるようだ。
お寺の内庭でなく集会所側のスペースだったので、奉納と言っても堅苦しいものでなく、
オダランの余興として、踊り子ちゃんたちの発表会も兼ねている、そんな感じだった。

明日は、この時の踊りの様子を書きたいと思います。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。
明日も良い一日でありますように!

 ※記事には、次の本を参考にしています。
  「バリ島仮面舞踊劇の人類学」吉田ゆか子著 風響社
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プロフィール

里花

Author:里花
花々と緑あふれる大好きなバリ島に、17年ほど前から通い続けています。
神々への感謝と祈りとして芸能を捧げるこの島で、ここ数年の滞在中は伝統音楽ガムランの楽器グンデル・ワヤン(上写真)を習っています。
現在東京在住ですが、近いうちバリ島に住むつもりでいます。

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