
こんにちは。今年3月のバリ島滞在、到着前の空からの景色の続きです。
空港の滑走路混雑のため、飛行機はバリ島上空でしばらく旋回していました。
今回はその時、ペニダ島とチュニンガン島、レンボンガン島がよく見えました。
バリ島東沖のこの3島は、いつも散歩する遊歩道の海辺から重なって見えます。
写真では奥からペニダ島、チュニンガン島、レンボンガン島です。
ペニダ島は面積約200㎢とかなり大きな島ですが、海岸線はほとんど切り立つ崖で、
ビーチが少なく、観光客も少ないようです。
一方レンボンガン島はダイビングやシュノーケリング、サーフィンのポイントも多く、
白い砂浜、素朴な漁村にマングローブなどもあり、最近観光客も多いようです。
レンボンガン島は、遊歩道沿いのボート乗り場から18km、スピードボートなら
30分から1時間ほどで着きます。
バリ島ブノア港からも何社か大型クルーズ船が出ていて、デイクルーズも盛んです。
私もレンボンガン島にはデイクルーズで2回行きましたが、
シュノーケリングした時、海がとてもきれいで印象的でした。
ペニダ島とレンボンガン島に挟まれた小さな島、チュニンガン島は
レンボンガン島と橋でつながっています。

写真下の方に見える橋ですが、上空からもよくわかりました。
ここは2島を結ぶ唯一の橋なのですが、実は昨年10月に一度崩壊しています。
その日は”海のニュピ※”と呼ばれる儀式の日で、2島の人が大勢徒歩とバイクで行き来し、
橋が対荷重に耐えられず崩壊したとみられています。
死傷者も出て、しばらく2島の行き来は船しかなかったそうですが、
この時(3月)にはもう新しく橋ができ、行き来できるようになってました。
飛行機の上空待機もようやく終わり、いよいよ空港に向かい降下していきます。

奥に見えているのはバリ島南部のバドゥン半島で、そこから手前に突き出ているのは
タンジュン・ブノア(ブノア岬)です。
ブノアの町は、岬の先端までホテルや店などが立ち並んでいます。
サンゴ礁に囲まれた湾内は遠浅で波も穏やかで、マリンスポーツも盛んです。
しかしこのブノア湾にはいつのまにか、海上有料道路とはまた別の道ができていて、
とても気になります。
これはやはり、リゾート開発の埋立に先立ち作られている道路なのでしょうか?
ブノア湾埋立開発の話は以前からあったのですが、ここ数年で急に計画が進み、
有料道路沿いにも、土砂が大量に運ばれている場所があります。
沿岸の村を始め、地元自治体では埋立反対の決議を出しているところも多く、
時々デモ行進も行われています。
こうして上空から見ても、もしここを埋め立てたら周辺の海は死んでしまい、
環境も景観も大きく変わってしまうことは容易に想像がつきます。
前大統領時代の開発許可に関して、巨額のお金が動いていることも
バリの人にとって許しがたいことであるようです。
ブノア岬を過ぎると、海上有料道路が近くに見えてきました。

この道路も、かなり環境に影響していると思いますが、
空港やバイパスの渋滞緩和には役立っているので、難しいところです。
私たちも、海上有料道路ができてから、空港からホテルまでの時間は
多少なりとも短縮され、恩恵は受けています。

島内を走る自動車も年々増え、この海上道路でさえ
流れが止まるほどの渋滞になることもあります。
曇り空の中、飛行機はバリ島イ・グスティ・ングラ・ライ空港に無事着陸しました。

3月は雨季の終わりかけの時期なので、雨かもと思っていたのですが、
雨つぶは落ちてこなかったのでほっとしました。
しかし今回は、ホテルに着くまでがえらく長かったです。
着陸したのは午後6時前でしたが、入国手続きで30分以上並び、
ようやく空港を出てホテルの迎車に乗ると、午後7時を回っていました。
しかも、道はいつにも増して激しい渋滞です。
実はこの日、バリ島ではニュピ前の”ムラスティ”という儀式の日に当たっていました。
寺院のご神体などを清めるため、各村から海岸まで延々と行列して歩くのです。
(海に遠い村の場合、バイクや車に分乗して向かうこともある)行列が通る時はバイパスでさえ通行止になることも多く、わかってはいたのですが、
きっと昼間だけで、夜は大丈夫だろう、なんて甘くみていました。
しかし、海岸で儀式をしてまた戻る人々の列は、夕方になっても続くようでした。
通行止こそなかったものの、まだあちこちに正装の人々がたくさんいて、
道も混んでおり、ホテルに着いたのは午後8時過ぎでした。
師匠にメールすると、師匠も「今ムラスティから帰ったばかり」とのことで、
「空港から、きっと渋滞にはまってるだろうと思ったよ」と言われました。
さて、無事着いたもののくたびれてしまい、夕食はホテルのレストランにしました。
もわっと湿気を帯びた空気、灯の向こうにしっとりと広がる闇に、
「ああ、もうバリにいるんだ!」とようやく実感して、嬉しさがこみあげます。
部屋に戻ると、簡単に荷物整理をして、12時過ぎに眠りました。
明日は翌日のことを書きます。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。
Sampai jumpa besok(また明日)!
※”海のニュピ”について:バリ暦で第4の満月の日、ペニダ島、レンボンガン島、チュニンガン島の地域で行われる儀式です。海の神様に敬意を払い、島中で瞑想を行うそうで、その瞑想の邪魔をする者は大きな災いを受けると言われます。そのため海上での活動が一切禁止となり、漁業、海運、観光、旅行など、海で行う全ての安全と豊漁などを願い、祈りを捧げます。バリ島内では、東部のクサンバ村がこのお祭りと繋がりがあるため、ビーチでの遊泳は禁止となるそうです。(2016年は10月16日が”海のニュピ”でした。2017年は10月5日だと思います。)
参考サイト:「ゴーゴーバリのブログ」より「バリ島 海のニュピ/Nyepi Laut」