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朝のメール

昨日、朝、里花の先生からメールが来た。
「おはよう。今日はサラスワティの日です。お祈りをしましょう。」

里花とバリにいる時、里花の先生宅に行くために準備している。
あとは部屋を出るだけという時間になって、メールが来る。
まるで同じ部屋で見ていたかのように。
里花「先生からメールが来た。今日、お祈りがあるって。」
私「それで、色は? 場所は?」
里花「書いていない。聞くね。」

里花「色は白。部屋で着替えてこい、って。場所は書いてない。」
私「僕は?」
里花「書いてない。」

色とは、里花はクバヤ、サロン、私はウドン(バリ鉢巻のこと)などの色のこと。
素材は、バティックか、など。
場所とは、自宅のお祈り所か、他人の家か、お寺か。
他人の家の場合は、里花は先生と演奏がある? 私は撮影。

前日会っているのに、その日の朝にならないと話が来ない。
それも部屋を出る直前に来る。
既に里花と朝の挨拶をメールでしているのに。

「着替えて来い。」と言われるが、最近は着替えて行かない。
決まり文句だ。
どうにかになる、Tidak,apa,apa.

昨日、メールが来た時、里花はいない。
ここは日本。
そして、里花もBapak(バパ)も既に旅立っている。

サラスワティの日、年に2度あり、学校はあるけど授業はない。
この日は勉強してはいけない。ヒンズーの学校ではお祈りをする。
里花の先生の子供の様子をメールで聞く。
「学校は休み。子供は一緒に既にお祈りをした。」
サラスワティは女神で、楽器や書物を持っている、学問の神様。
今も感染対策で、バリの学校は休校が続いている。

去年のこの時期には私はバリにいた。
始め他人事だと考えていた感染が身近に迫るのをバリで肌で感じた。
インドネシアでの感染は日本人が初めてあった。
その時は、ワルンに行っても避けられた。
道で知らない人に、「君は日本人か?」と聞かれた。
英語、インドネシア語で。

バリで、里花との生活は戻って来ない。
日本で、一日中誰とも話さない日も続く。

里花の先生は、自分の家族を「あなたのバリの家族」と呼ぶ。
ありがたい。
里花が一番望んだことだ。
でも、里花はいない。

皆様の健康と長寿をお祈りします。
里花の家族より
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里花と、毎年、年末恒例行事

3年前の大晦日には、バリの病室にいた。
里花は天井を見つめていた。
入り口のソファーには里花の先生とその家族が座っていた。

年越しの時間になり、花火が上がった。
時間も遅いので、里花の先生とその家族はすでに帰っていた。
里花と二人きりになった病室で、里花に声をかけた。
「花火が上がったよ。そこから見られる?」
里花は、
「興味ない。見えない。」
里花にも位置的に花火を見ることができたと思うが、
自分の体のこと、帰国のこと、その後のことなどを考えると、それどころではないだろう。

里花は病気になる前は、この時期決まって言う台詞がある。
「今年のあなたの重大ニュースは何? ただし、楽しいことを言うのよ。
 嫌なこと、思い出したくないことは言わないこと、分かった!?」
一緒になってからは二人で過ごす時間が多くなった。
二人ともほぼ同じ体験をしているはずなのに、思い出すことは違っていた。
相手に言われ多い出すことも多かった。
もちろん一致していた出来事も多かった。

重大ニュースで、10大ニュースだ。
でも、楽しかったことを10個思い出すことは私はできなかった。
里花は、
「10では足りない、もっとあるよ。
 楽しいことがいっぱいあったから。じゃ、もっと言おうか?」

「今年の里花の重大ニュースはなんですか?」

今も里花の机の上は、バリに出かける前のままです。
京都で買った、唐草模様の小さな風呂敷の上に小物が並んでいる。
私がプレゼントした風呂敷だ。
バリから帰ってきたら生活できるように、必要なものが並んでいる。
里花が帰ってくるような気がして、里花の部屋はそのままだ。

里花の先生に先日メールをした。
今は、私のグンデル・ワヤンの先生で、友達で、家族だ。
里花の先生は、
今も一年前に亡くなった父親バパのことを思い出して、
涙が出ることがあると、メールに時々書いてくる。
彼の父親バパは、私のグンデル・ワヤンの先生だった。
里花の先生は、
「今はバパが里花に教えているよ。先生と生徒の交代だね。」

「里花、今年の僕のニュースは、
 2・3月はバリにいました。初めて滞在を延長しました。
 バリから帰ってきてからは、走ることが一日の中心になりました。
 最近3ヶ月は毎月400キロ走っています。」
「里花、またジャズを聴き始めました。
 ビ・バップ、ハード・バップと言われる演奏が好きです。
 レコードやCDは集められないので、ストリーミングを聴いています。
 断捨離したいので、収集はできません。」
 「3つしかありませんが、里花、いつも僕はこんなものです。」

里花の先生と、いつも祈っています。
皆様の、世界の、健康と長寿を祈っています。
里花の家族より
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里花と話したい。

ネットのニュースで在宅時間が増えたので、オーディオに再興味を持つ人が増えたという記事を見た。
実は私もストリーミングを利用して、以前聴いていた音楽を聴き出した。
3ヶ月無料なので、取り敢えず聴いてみようということだ。
以前からプライムで音楽を聴いていたが、聴きたい音楽が更に課金が必要なのでうんざりしていた。

10代はロック中心で、フォーク、ジャズも聴いていた。
レコード、ラジオが音源だった。
働き出してオーディオ機器を揃え、ジャズのレコードを買い漁った。
20代後半の時に理由は分からないが、急にジャズに入り込めなくなった。
熱が冷めてしまった。
レコード針も入手できなくなり、買い置いた針も底をついた。

沖縄に行くようになり、沖縄民謡に興味を持った。
ちょうど里花と知り合い、二人で三線を手に入れた。
里花と何かするのが楽しかった。
ネットなどないから、情報は他人に聞くか、本を読むしかなかった。

ネットのニュースコラムで、
最近音楽に興味が持てなくなったという20代の方の文章を読んだ。
「そうなんだよ。
 急にあんなに好きだった曲に関心が持てなくなる時が来ることがあるんだ。」
でもね。私は続けて言いたくなった。
「時間が経って、急にリズムが蘇ることがあるんだ。
 音楽が、曲が沁みてくる時がきっとあるよ。
 20代の君も人生後半で興味が持てる時が来るから、しばらくは別のことをしたらいいよ。」

「里花、君はその頃何を聴いていたんだい。
教えてほしいなぁ。」
里花の好きだったものをもっと知りたかった。
私の好きなものを知ってほしかった。
里花は、
「あなたの聴く音楽は本当に不健康そうね。
私には合わないわ。」
きっと、そう言うだろうなぁ。
その声を聞きたい。

皆様の健康と長寿をお祈りします。
里花の家族より
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里花の先生から

先週、里花の先生とメールのやりとりをしました。

まだ、里花の先生の娘が通う小学校は再開していません。
オンラインで授業をしていると言っていますが、日本で想像するようなことではないと思います。
宿題が送られてきて、それを提出しているようです。
先生は宿題を手伝っていると言っていますが、問題が難しいようです。
インドネシアは落第があるから、児童や生徒に学力がついていないと大変です。
この話は、バリのデンパサールの小学校の話です。
地域が違うと状況は変わると思います。
通う学校が宗教によって違ってきます。
里花の先生の娘は、ヒンドゥー教の小学校に通っています。

里花の先生は珍しく愚痴らしい文章を書いていました。
「早く働きたい。」
日本でも多くの人が大変な思いをしています。
観光に頼るバリ島は、外国から観光客が来ない状況では、仕事がありません。
「早く働きたい。」
切実な思いです。

世界の人々の健康が早く回復することを祈ります。
皆様の健康と長寿をお祈りします。
里花の家族より
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里花の車が帰ってくる。

先週末、里花の車が戻って来た。
2ヶ月間、車検にかかったことになる。
取りに来てもらい、届けてもらった。

2ヶ月前エンジンが一瞬かかって、直ぐにエンジンが動かなくなった。
セルモーターは動いているから、燃料系だと思った。
以前にも燃料ポンプが壊れたから。
でも電気系統の部品の故障だった。
その部品は国内になかった。
欧州にもなく、カナダで見つかった。
取り寄せるにも時間がかかった。
電気系の異常でプラグの異常燃焼もあり、プラグは全て交換した。

燃料系統にも異常が発見された。
車検を取るには問題がないし、部品が国内にないので今回は交換しなかった。
注文を掛け、ドイツから取り寄せることになった。
2ヶ月かかるそうだ。
船便で取るので時間がかかる。

また、グローブボックスのフックが折れた。
私が壊したのではない、工場で壊したのだ。
私は蓋を騙し騙し開けていた。
調子が悪いことは分かっていたし、以前にも壊れたから。
だけど文句は言わなかった。
この車を直してくれる工場は他にない。
この部品は欧州にあるが、直接注文ができないそうだ。
注文を迂回し入手したいとのことなので、任せるしかない。

2年前の、里花が私の前から去った日に電話があった。
朝から大勢の人が出入りし全てが片付き、家の中に里花と二人だけになった。
電話がなった。
「急で申し訳ないが、これから車検のために車を取りに行っていいか?」
里花は車検を通すように頼まれていた。
この時の車検の点検にも2ヶ月かかった。

車内に入ると、里花との思い出が詰まっている。
里花が運転したり、里花が助手席に座ったり。
病気になってからは後部座席に座った。
時々走らせてあげよう。
里花が微笑むような気がする。
どんなに時間が経っても、涙が出てくる。
後悔ばかりだ。
以前より里花がいないことを強く感じる。
一人になったことを強く感じる。

皆様の健康と長寿をお祈りします。
里花の家族より
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プロフィール

里花

Author:里花
花々と緑あふれる大好きなバリ島に、18年ほど前から通い続けています。
神々への感謝と祈りとして芸能を捧げるこの島で、ここ数年の滞在中は伝統音楽ガムランの楽器グンデル・ワヤン(上写真)を習っています。
現在東京在住ですが、近いうちバリ島に住みたいです。

※12/12〜年末まで、国内旅行編です。
 バリ島編は、年末に再開します。

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